更年期症状を軽減させるための食事と快眠方法 ~Part2~

「寝つきが悪いし、途中何回も目が覚めるから、睡眠不足…」

「汗もすごいし、のぼせみたいになり、めまいを感じる。」

「疲れが取れにくく、しんどいわ。」

「集中力が減ってやる気が出ない。」

最近、40代、50代の男女問わず上記の相談を受ける事が増えました。
相談される私も、お聞きしながら、何度も「分かる!分かる!」と、自分に起きた時と同じです…と、話しが盛り上がります。(^^;;

働き盛りの時期で、人生においても身体も色々変化が起こる年代。
女性ホルモン、男性ホルモンの分泌量が減り不調を感じる更年期症状は人により様々ですが、更年期は誰もが経験します。

更年期の不調を少しでも、軽減できるヒントになればいいなと思い、食事と睡眠について話していきます。

更年期のおもなトラブル
・ほてり ・のぼせ(ホットフラッシュ)、頭痛・肩こり、首のコリ・腰痛 ・不眠・関節痛、手指のこわばり
・イライラ、怒りっぽくなる、
・うつ状態・メンタルダウン、シミ・シワ・白髪、薄毛、尿もれ頻尿

☆更年期を快適に乗り切るために
毎日の生活習慣を見直すことで、更年期のさまざまな 不調を改善することができます。バランスのよい食事を基本に 良質な睡眠を心がけましょう。

目次

更年期の不調を改善するためのアプローチをご紹介していきます。

目次

1、更年期に積極的に摂りたい栄養素

3食バランス良く食べるのが基本。
更年期はエネルギーや脂質、骨の代謝が変化する時期。心身のバランスを崩しやすくなります。糖質、たんぱく質、脂質をバランスよく摂り、食物繊維、ビタミン、ミネラルを補うことがポイントです。

・大豆イソフラボン
大豆製品に多く含まれる成分。エストロゲンに似た 働きをするエクオールのもととなり、更年期症状を やわらげてくれる
(納豆、豆腐、豆乳、油揚げ、厚揚げ、きな粉)

・カルシウム
更年期以降に起きやすい骨密度の低下を予防するために不可欠な栄養素。イライラやストレス を緩和しリラックスさせる効果もある。(牛乳・チーズ、ヨーグルト・スキムミルク、小松菜、ししゃも)

・鉄
赤血球を作り、酸素や栄養素を体のすみずみまで運んでくれる 。不足すると、貧血、めまい、動悸等が現れやすくなります。
(牛肉、レバー、小松菜、高野豆腐)

・ビタミンC
コラーゲンの生成を助けて肌に弾力をプラス、抗酸化力 も高いので美肌には不可欠。アンチエイジングやガン予防にも役立つ。(パプリカ、ブロッコリー、キャベツ、キウイフルーツ、いちご)

・ビタミンA
皮膚や粘膜を健康に保ち、全身の臓器の働きを 正常に維持してくれる、免疫力アップ効果も 。
(ほうれん草、にんじん、春菊、銀ダラ、うなぎ)

・ビタミンD
カルシウムとリンの吸収を促し、骨や歯を丈夫にする働きがある。 免疫や認知機能を調整する作用も。 (鮭・うなぎ、さば、きくらげ・卵)

・オメガ3脂肪酸
青魚などに含まれるDHAやEPA・えごま油・アマニ油に多く含まれます。血液をサラサラにして、中性脂肪をへらすので、生活習慣病の予防に。(いわし、さんま・ぷり、さば、鮭)

・ビタミンK
血液を凝固させる働きがあります。ビタミンDと一緒にとることで 骨密度を上げ、骨粗しょう症を防ぐ。 (ブロッコリー・モロヘイヤ、小松菜・納豆、チーズ、海藻類)

・ビタミンB群
新陳代謝を高め、細胞の再生を助ける。肌つやを良くし疲れを取るなど、あらゆる面から体をサポート。
(豚肉、まぐろ、鶏ささみ、鮭、バナナ、玄米ごはん)

・ビタミンE
強い抗酸化作用がある。細胞の老化のもととなる活性酸素を除去 、血流をよくし、冷えやむくみ・肩こりなどを解消する効果もある(アーモンド、くるみ、かじきまぐろ、アボカド、オリーブオイル)

複数の栄養素がお互いに効果を高めあうので 全体的にバランスよく摂取することが大事。もし、どこかに不調を感じた時は、何かの栄養素が足りないサインかも知れません。

2、自律神経の乱れが更年期の不調を引き起こす

更年期に起こる様々な不調は、自律神経の乱れが大きな原因となっています。 自律神経は呼吸や体温調整、心拍、消化などのように、自分の意思とは関係なく体の機能を維持するために働く神経です。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、それぞれがアクセルとブレーキのような働きをします。

日中は交感神経優位、夕方から夜にかけては副交感神経優位というように、どちらも高いレベルでバランスよく保たれるのが理想ですが、2つのバランスが崩れると様々な不調が起こります。

自律神経をコントロールしているのは、脳にある視床下部で、女性ホルモン分泌の指令を出しているのと同じ場所です。
視床下部には他に、感染に抵抗するための免疫の機能もあり、これらを調整しながら体内の状態を一定に保っています。しかし、更年期になると卵巣の機能が低下すると視床下部からの「女性ホルモンを分泌しなさい」という指令に応えられなくなります。すると、視床下部は混乱し、視床下部のコントロール下にある自律神経にまで影響が及んでしまうのです。
更年期症状に多い、ホットフラッシュや多汗、冷え、動悸、倦怠感などは自律神経の乱れから、引き起こされるものです。

3、眠りを改善すれば、更年期の不調もよくなる

更年期を境ににふえてくる不調の1つが不眠です 。中でも特に多いのが、夜中に何度も目が覚める 中途覚醒です。
睡眠は脳波をもとに2つの時間帯に分けられます。 「ノンレム睡眠」は脳を休める時間で、1~4段階に 分けられ、この内、脳波の周波数の低い部分、もっとも深い睡眠を深睡眠といいます。
一方、体を休める時間が「レム睡眠」です。眠りが浅く眼球が動き、夢を見るのもレム睡眠の時間帯です。
十分な深睡眠を得られないと中途覚醒や熟眠障害を 招くため、この寝入りばなの3時間を充実したものにすることで 、これらのトラブルを解消することができます。
睡眠の状態を見直し改善することで更年期のさまざまな 不調が軽減していきます。

更年期以降に急増する4つの睡眠トラブル

1、入眠障害型
寝ようとして布団に横になっても、なかなか寝つけないタイプ。寝つくまでに 30分~1時間以上かかる場合もある。

2、中途覚醒型
睡眠中に何度も目が覚め、その後寝けず 苦痛を伴う、更年期にもっとも多く見られるタイプ。

3、早朝覚醒型
望む時間より2時間以上早く目覚め 、その後眠れなくなる状態、日中に強い眠気を感じる。

4、熟眠障害型
十分な睡眠時間をとっているはずなのに 疲れが取れないタイプ。睡眠時無呼吸 症候群などの病気と深い関係があるかも。

4、睡眠を整えて成長ホルモンの分泌を促す

成長ホルモンの分泌は最初のノンレム睡眠がカギ!

睡眠中に分泌されるホルモンの1つに「成長ホルモン」があります。
成長ホルモンは全身に働きかけて成長を促したり、傷ついた組織を修復したりする作用があり、若さをキープする重要なものです。睡眠時に分泌される成長ホルモンの内、約7割はノンレム睡眠の中でも、とくに眠りについて3時間以内にくる4段階の深い睡眠時に分泌されます。
成長ホルモンを分泌させ、スッキリ目覚めるためには 、最初の3時間にいかに深く眠れるかにかかっています。
逆にノンレム睡眠の時間に減っていくホルモンがコルチゾールです。別名ストレスホルモンと呼ばれ、値が高いと攻撃性が増します。
しっかり眠ることで、ストレスマネジメントも出来るのです。

成長ホルモン
寝付いて最初の深いノンレム 睡眠時に大量に分泌されます。 体調に大きく作用する重要なホルモンで。 眠りの質が悪い人や寝つきが悪い人は 更年期症状も出やすくなります。

コルチゾール
ストレスに対坑する為のホルモン、交感神経を刺激して運動機能を活性化する。睡眠の後半から明け方に向かってふえる。

5. 睡眠不足は不調を悪化させる?!

睡眠不足は心身の健康に悪影響を与えます。 メンタル面でのダメージでは、睡眠不足が続くとうつ症状の発症リスクが2倍になるとのデーターがあります。
睡眠不足は免疫力を低下させ、さまざまな病気を引き起 こします。糖尿病や高血圧といった生活習慣病の発症も深く関わっています。
また睡眠不足と認知症の関係も指摘されています。 睡眠不足から糖尿病や高血圧を発症し、動脈硬化が進んで脳の血管が詰まると脳血管性認知症につな がります。もっとも長生きかつ糖尿病のリスクが低いのは 約7時間の睡眠。まずは7時間以上の睡眠を確保するよう心がけましょう。

睡眠時間が不足しているとグレリンというホルモンが分泌され食欲がアップします。
一方で十分な睡眠をとることで食欲が抑制されます。生活時間を加味して、睡眠時間が7〜8時間程度を取れるようにしましょう。

6.スムーズな入眠のための準備(光編)

私たちの睡眠は想像以上に光の影響を受けています。朝、太陽の光を浴びてから約14~16時間後に体内で、メラトニンという睡眠を促すホルモンが分泌されます。
入眠時に良く眠れるようにするためには、日中にしっかりと、太陽の光を浴びてメラトニンの産生を誘導することが大切です。
夕方以降は500ルクス程度のオレンジ色のライトをメインにし、明るい光を浴びないこと。特にパソコンやスマホなどの画面から発せられるブルーライトは、太陽光に似た白い光なので夜にあびると脳は昼間だと認識してしまいます。


入眠をスムーズにするための一日の照明

朝→太陽の光を浴びて体内時計をリセット !

朝起きたらカーテンを開けて全身に太陽の光を浴びるとスッキリと目覚められます。
(照明の色は白色)

午前→メラトニンの準備
朝日を浴びたことで、その約14~16時間後にメラトニンが分泌されるよう体は準備態勢に入ります。
(照明の色は白色)

夕方→体内時計の調整
部屋の明かりをオレンジ色のライトにチェンジ 。体に夜になったことを知らせます。
(照明の色はオレンジ色)

夜→メラトニンが分泌
朝日を浴びたことで、その約14〜16時間である夜にはメラトニンが分泌 。眠りへと自然に誘導されます。
(照明の色はオレンジ色)

深夜→就寝
ふとんに入ったら部屋の明かりを消します。 睡眠を妨げる刺激を遠ざけることで睡眠の質がアップします。
(照明は消す)

7、良質な睡眠のためのコツ

日常生活のちょっとしたことに気を配るだけで、睡眠の質を変えられます。

☆ パワーナップで充電
日中眠くなったら、我慢するより昼寝をした方が パフォーマンスが上ります。デスクで20分位14時迄に。


☆夕食は寝る4時間前までに

食べ物が消化されるまで4時間かかります。おなかに食べ物が残っていると、消化によくありません。また、夕飯を軽めに するのもおすすめです。

☆ブルーライトを見るのを避ける

パソコンやスマホのブルーライトは交感神経を刺激して眠りを妨げる原因となります。スマホはナイトモードにし、デジタルディスプレイを遠ざけましょう。

☆運動するなら夕食前
食後の運動は胃腸に負担がかかるので夕食前がベスト また、運動すると交感神経を刺激するため、夕食後に行うと眠気が覚めてしまいます。

☆お風呂は寝る1時間半前には入る
入浴することで深部体温が上がりますが、それが下がるまでは、1~1時間半ほどかかります。その頃に眠気が誘発されるのでタイミングを逃さないようにしましょう。

☆ 光をコントロール
夕方以降はオレンジ色のライトをメインにし、就寝後はできるだけ 光を目に入れないよう工夫を。

まとめ

眠りについての悩みは各年代で違いますが、今回は更年期の眠りについて考えてみました。
疲れが取れにくい…
寝つき悪い…
汗が止まらない…
原因が分かり、対処方法があると眠りも変わります。
アフター更年期が、楽しい時間になるよう心がけていきましょうね(^ ^)

食事は三食バランス良く、就寝の四時間前までに摂りましょう。

朝、起きた時から、体は寝る用意が始まります。ライトの色も重要です。白色からオレンジ色へ。スマホもナイトモードへ変えましょう。

良く眠れるために、寝室環境、寝具も大事な道具になります。寝具も寿命があるので、お使いの寝具をチェックしてみてください。

ぐっすり眠る為に最初の三時間、深睡眠が大事になります。入浴時間も就寝の1時間〜1時間半前に終えるようにしましょう。

当店では眠りについて、寝具についての相談も承っております。
活動量計を貸し出し、睡眠解析サービスも人気です。ご自分の眠りと向き合って、これからの寝生活が素敵な時間になるようお手伝いします。

自己紹介

ねむねむブログは『ねむねむはうす』のスリープマスターがお届けする快眠ブログです。

『ねむねむはうす』は滋賀県近江八幡市にある自社工場もある創業明治4年の老舗ふとんメーカーであり、nishikawaの専門チェーンの寝具店です。

 

当店にはスリープマスターが4名在籍しており、お客様の睡眠の悩みやご要望に応えるぴったりの寝具選びや快眠のアドバイスでサポートしております。

スリープマスターだけがいるお店だけが開設できるnishikawaが提供する睡眠解析サービス『ねむりの相談所』も開設しており、お客様一人一人に合った快適な眠りのご提案をしております。

「スリープマスター」とは日本睡眠科学研究所より認定される睡眠や寝具に関する知識をおさめ、認定試験に合格した者に与えられる民間資格です。寝具の事だけではなく脳科学や繊維別の特徴などを大学や研究機関の先生より様々な観点の講義を3日間受講します。

 

睡眠に関するお悩みは人それぞれ異なります。

お悩み別に解決に向けたサポート・ご提案ができるのがスリープマスターです。

 

当店では、布団のリフォーム(布団の打ち直し・羽毛のリフォームなど)からオーダー枕、大谷選手愛用のAirなど快眠のための製品を幅広く取り扱っております。

また法人企業様向けに『健康経営 睡眠セミナー』もお受けしております。

睡眠に困ったらひとまず『ねむねむはうす』

取扱ブランド:nishikawa・パラマウントベッド・京都金桝・ワコール・ワタセ

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