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ワタの優しさ、あたたかさ(ワタの成長記録)

記録的な寒波で、厳しい冬の日々が続いています。この寒さでつい肩をすくめてしまいますが、当社の工場に積まれたふわふわのワタを目にすると、冬の景色の中にもやわらかなぬくもりを感じます。大変な思いをされている方も多いと思います。どうか少しでもほっとできる瞬間がありますように。そんな願いを込めながら、昨年の春、当社に来てくれたお子さんたちが、その小さな手で土に埋めてくれたワタの種の成長記録をお届けします。

目次

目次

1.春の始まりとワタの種まき

5月のやわらかな日差しのもと、お子さんたちがワタの種を蒔いてくれました。最初は「どうやって蒔くの?」と戸惑う様子も見られましたが、スタッフの説明を聞きながら、小さな手で大切そうにワタの種を握り「大きくなりますように」と願いを込める子どもたち。優しくそっと植えていきます。水やりの時間になると「大きくなーれ!」と声をかけながら丁寧に水をあげる姿も。あるお子さんは、自分の植えた場所だけでなく、お友達の所まで一生懸命に水をあげていました。こうして、みんなの優しさと願いが込められたワタの種は、静かに土の中で芽吹く準備を始めました。

2-1.成長の記録:可憐な花

順調に芽が出るのか少しドキドキしましたが、種蒔きしてから約1週間すると、小さな芽が次々と出てきました。中には、ふわふわのワタの帽子を被っているような可愛い芽もありました。

そして、夏の日差しを浴び、ワタはぐんぐん成長します。青々とした葉が茂り、待ちに待った花が咲きだしたのは7月下旬。やさしいクリーム色の花が朝に咲き、その日の夕方には少しピンクへと色を濃くして閉じる。ワタの花はとても繊細で可憐です。

子どもたちが、ワタの成長を見に来てくれた時。「おおきくなってる!」「お花きれい♪」と目を輝かせながら、愛おしそうに見つめる姿がありました。ある時には「今日は(子どもが)来られなかったけどワタのことを気にしてました」と言って下さるご家族さんも。種蒔きが心に残る経験になっていることがとても嬉しく思えました。

2-2.ワタの実

8月上旬。ワタの実を包んでいるガクが実り、それから約2週間。ついにその日がやってきました。ガクが開いて、中からふわふわのワタが顔をのぞかせます。その日は8月22日頃でした。まさに「綿柎開(わたのはなしべひらく)」という言葉そのものの瞬間です。

聞き慣れない言葉ですが、日本の暦では「二十四節気」と「七十二候」という季節の区分があり、ワタの実を包むガクが開く頃は「綿柎開(わたのはなしべひらく)」と呼ばれています。これは「処暑」(8月下旬〜9月上旬)の時期にあたり、夏の終わりと秋の訪れを感じる頃で、ワタが実を結ぶ季節になります。

3.「ワタ」の豆知識

写真でご覧いただいた「ワタ」。これを漢字で書くと、「綿」と書く方が多いと思います。実は「棉」という漢字もあることをご存じですか?

  • ☆綿 繊維に加工された状態。 繊維として使われるもの
  • ☆棉 植物の状態、収穫した種付きの綿花の状態

の違いがあります。なので、厳密に言うと「ワタの実が開く」「ワタの実を収穫する」といった場合は、まだ繊維として加工されていないため「棉」が正解になりそうです。しかし、現在の日本では「棉」より「綿」の方が一般的に使われるため、ほとんどの場面で「綿」と書かれるようになったようです。

そして、綿は(わた)(めん)のどちらにも読めますが、

  • ・綿(わた)はふわふわの繊維 → 形を表す
  • ・綿(めん)コットン(木綿/もめん) → 素材を表す
  • ◻︎布団の綿(わた) → コットンだけでなく、ポリエステルやシルクなどの素材もある
  • ◻︎木綿(もめん) → 「綿(めん)」と書き、コットン100%の布

そういった違いがあるようです。

4.ふわふわがいっぱい

その後も次々と、ふわふわのワタが顔を出しました。年を越す前に、みんなのワタを全部収穫。大切に保管しています。今年も機会があれば、みんなとまた種蒔きができるかもしれません。

まとめ

春に小さな種を蒔いてから、夏に花が咲き、秋に実がはじける。種蒔きの時、あんなに小さな手でそっと土に埋めたワタが、季節を通して姿を変え、やがてふわふわのワタになっていく。私たちスタッフも、こうやって種から収穫するまで観察し続けたのは初めてです。その過程を一緒に見守ることができたのは、本当に素敵な時間でした。

洋服、肌着、パジャマ、タオル、布団など。肌にも心にも優しい素材の、『種から育つ』綿を使った商品。あなたの周りにもきっとあると思います。ちょっと気にして、みてもらえたら嬉しいです。

これからも、

ねむねむはうす ワタセの

ワタの物語は続きます。

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