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中学生・高校生(成長期)の寝具選び・睡眠

中高生のお子様をお持ちの方の話を聞くと、心配や不安に思っておられることが、沢山あります。中高生の時期は、自分のことに追われて本当に忙しい時期です。

そのため、睡眠時間が足りてない中高生が多いようです。

この時期(成長期)寝ている間に分泌される成長ホルモンの量も変わり、睡眠にも大きく関係してきます。

十分な睡眠をとることが、健全な行動や感情、認知能力の発達に重要です。

睡眠を、より良くする為に睡眠環境の、見直しをオススメします。

目次

目次

①中高生の成長に合わせた布団選び

成長期の子どもたちには、ホルモンの分泌の変化が起きる第二次成長期が訪れます。

その結果、男の子は背が高くなったり、肩幅が広がってきたり。また、女の子は身体が丸みを帯びて、胸が大きくなるなどの変化が見られます。成長痛も起こることがあります。

このように、体の作りが大きく変化して、変わっていきます。

布団も成長に合わせての見直しがとても大事になってきます。

枕・掛け布団・敷布団てみていきましょう。

・枕

肩幅にあった枕を選びましょう

成長期になると肩幅がかなり変わってきます。体の骨格も、しっかりしてきますので、寝返りをうった時、上向き、横向きの部分をしっかり受け止めてくれるサイズの枕に変えていきましょう。

そして、この時期、気をつけないといけないのが、スマホ依存による、スマホ首といわれる症状です。

首の高さに合った枕を使い、人間本来のゆるやかなカーブを保てるようなの枕を使用しましょう。

当店では、お客様の首、頭の高さを測り、肩の高さを合わせて枕を作ります。

自分に合うオーダー枕を作るのは、この時期に、良いタイミングです。

・掛け布団

成長期は、代謝も良いので、季節の温度に合わせて、汗を吸い湿気をとばしてくれる、掛け布団を選びましょう。

女性は特に、低体温や生理痛などで、体が冷えやすい状態になられる方もおられます。体調に合わせて掛け布団を選び調整します。自分の基礎体温を知ることも大切です。

・敷布団

体も成長して、寝返りの幅も変わってきます。寝返りの幅をしっかり取れる敷布団を選びましょう。

身長が伸びるこの時期は、体圧分散で体に負担かけず、ゆるやかなS字カーブを保てる敷ふとんを選びましょう。

硬さは、体重や、筋肉量に合わせて選びます。

②成長期の眠り〜成長ホルモンとは〜

睡眠中に分泌される成長ホルモンは、身長を伸ばしたり、筋肉を作ったりするのに欠かせません。また、脳の発達や記憶の定着にも深くかかわっています。

その成長ホルモンは、寝付いてから最初の3時間に現れるノンレム睡眠中に多く分泌され、その分泌量は睡眠の質が大きく関係してきます。

成長ホルモンがもたらす好影響はとても数多くあり、論文として掲載されているものだけでも下記だけあります。

1.骨の成長および骨密度の増加

  • 成長ホルモンは、軟骨および骨の成長を促進します。 特に小児期には骨の縦方向の成長を刺激し、骨密度の増加にも増加します。 GH欠損症患者に対する治療で骨密度が向上することが報告されています。
    • 参考文献: Frost HM, “Growth Hormone and Bone Density”, Clinical Orthopaedics and Related Research, 1991.

2.筋肉量および筋力の増加

  • 成長ホルモンは筋肉のタンパク質合成を促進し、筋肉量および筋力を高める効果があります。アスリートや高齢者に対しても、GH投与が筋肉量の維持や増加に伴い報告されています。
    • 参考文献: Yarasheski KE, Campbell JA, Smith K, Rennie MJ, Holloszy JO, Bier DM, “Growth hormone effects on muscle protein metabolism in exercise-trained men”, The American Journal of Physiology, 1992.

3.脂肪代謝の促進

  • GHはリポリシス(脂肪の分解)を促進し、体脂肪を減少させる作用があります。 特に内臓脂肪の減少に効果的で、GH欠乏症患者における脂肪分布の改善が確認されています。
    • 参考文献:Møller N, Butler PC, Antsiferov MA, Alberti KG, “Effects of growth hormone on glucose, lipid, and protein metabolism in human subjects”, Endocrine Reviews, 1989.

4.抗老化効果

  • 成長ホルモンは高齢者に対してもアンチエイジング効果が期待されており、身体機能の向上、皮膚の柔軟性の改善、骨密度の増加などの研究結果があります。
    • 参考文献:Rudman D, Feller AG, Nagraj HS, Gergans GA, Lalitha PY, Goldberg AF, Schlenker RA, Cohn L, Rudman IW, Mattson DE, “Effects of Human Growth Hormone in Men over 60 Years Old”, New England Journal of Medicine, 1990.

5.免疫機能の調整

  • 成長ホルモンは免疫系にも関与しており、免疫細胞の機能を高める効果があると報告されています。
    • 参考文献: Kelley KW, Brief S, Westly HJ, Novakofski JE, Beisel WR, Simon J, “Growth Hormone, Lymphocytes and Macrophages”, Science, 1986.

6.心臓機能の改善

  • GHが心筋細胞の成長や収縮力を高め、心臓機能の改善に悩むことが示されています。GH欠乏症患者では、心機能の低下がみられるが、GH補充療法によって改善がみられる場合があります。
    • 参考文献: Cittadini A, Saccà L, Fazio S, Sabatini D, La Rosa L, Arcopinto M, Napoli R, Longobardi S, Vigorito C, “Growth hormone deficiency in patients with ischemic heart disease”, Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, 1993.

7.代謝機能の改善

  • 成長ホルモンは値血糖の調節にも関与し、インスリン抵抗効果を与えます。糖代謝の改善がGH治療によって報告されることもあり、高用量では逆にインスリン抵抗性を増加させる場合もあります。
    • 参考文献:Holt RI, Simpson HL, Sonksen PH, “Growth hormone, IGF-I and insulin sensitivity”, Nature Reviews Endocrinology, 2003.

8.創傷治癒の促進

  • 成長ホルモンは組織の再生を促進する効果があり、手術後や外傷後の創傷治癒を早める効果が報告されています。
    • 参考文献:Kurlandsky LE, Lee SW, Weiner FR, Zheng F, Waxman L, Liu F, Aranda JV, “Growth hormone accelerates wound healing”, American Journal of Surgery, 1993.

9.脳機能への影響

  • GHは脳機能にも影響を与え、特に記憶や認知機能において重要な役割を行っていると考えられています。 成長ホルモン欠乏症の成人では、記憶障害やうつ病のリスクが高いことが報告されています。
    • 参考文献: Deijen JB, Van der Veen EA, Klopper JF, Van der Lely AJ, Lamberts SW, “Cognitive function in adult growth hormone deficiency”, Hormone Research, 1998.

これらは成長ホルモンの代表的な効果についての報告ですが、詳細なメカニズムや長期的な影響については引き続き研究が求められています。また、成長ホルモンの補充療法には慎重な医療的監視が必要です。

しっかりと睡眠をとった子供たちは、睡眠時間が不足している子供たちと比べて学業の成績が良いというデータも出ているくらい、所謂「頭の良さ」と「睡眠」にも深く関係しています。

良質な睡眠による成長ホルモンの働きが脳にもたらす影響も下記のようなものがあります。

1.脳内の成長ホルモンとIGF-1の役割

  • 成長ホルモンは主に肝臓でインスリン様成長因子1(IGF-1)を分泌させますが、IGF-1は脳内でも生成され、脳の発達や神経細胞の成長、シナプスの形成が重要です。 -1は神経保護作用があり、脳損傷後の回復を促進することも
  • 参考文献: Sonntag WE, Lynch CD, Bennett SA, Khan AS, Thornton PL, Cooney PT, et al., “Growth hormone and IGF-1 modulate brain function: from physiology to therapeutic strategies”, The Journals of Gerontology: Series A, Biological Sciences and Medical Sciences, 2005.

2.認知機能の改善

  • 成長ホルモン補充療法(GHRT)は、GH欠乏症の成人において認知機能の向上をもたらしと報告されています。GH欠乏症患者は、記憶力、注意力、集中力の低下を経験することがあり、GHRTによってこれらの認知機能が
  • 参考文献: Deijen JB, de Boer H, Blok GJ, van der Veen EA, “Cognitive function in adults with growth hormone deficiency: effects of 10 years of growth hormone replacement”, Hormone Research, 2007.

3.感情と精神の健康への影響

  • 成長ホルモン(GH)欠乏症の成人は、うつ病、不安、心理的な苦痛の発症率が高いことがよく見られます。成長ホルモン補充療法(GHRT)は、気分を改善し、うつ病の症状を軽減することが報告されており、全体的な生活の質の向上に寄与します。
  • 参考文献: Arwert LI, Deijen JB, Müller M, Drent ML, “The effects of growth hormone (GH) replacement therapy on cognition, mood and quality of life in GH-deficient adults: a meta-analysis”, Growth Hormone & IGF Research, 2005.

4.脳内神経保護作用

  • GHやIGF-1は、脳内で神経保護作用を持ち、特に神経変性疾患や老化に伴う神経細胞の警戒を防ぐ役割があります。 いくつかの研究では、GHがアルツハイマー病やパーキンソン病の進行をさらに、脳卒中後の神経再生や回復を促進する効果も報告されています。
  • 参考文献:Russo VC, Gluckman PD, Feldman EL, Werther GA, “The role of neurotrophic and growth factors in neurodegenerative disorders”, Brain Research Reviews, 2005.

5.老化に伴う認知機能の低下を防ぐ可能性

  • 高齢者における成長ホルモンの低下が、認知機能の低下や記憶障害に関連していることが示唆されています。GHやIGF-1が認知機能を維持し、老化に伴う脳の萎縮を防ぐ役割を果た
  • 参考文献:Aleman A, Verhaar HJ, De Haan EH, De Vries WR, Samson MM, Drent ML, Van der Veen EA, Koppeschaar HP, “Insulin-like growth factor-1 and cognitive function in healthy older men”, Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, 1999.

6.ストレスと海馬の相関

  • GHやIGF-1は海馬(脳の記憶形成に重要な領域)の機能を維持する役割があり、ストレスによる海馬の損傷を防ぐと考えられています。逆にGHの改善がストレスへの適応を助けることが可能
  • 参考文献:Smith MA, Makino S, Kvetnansky R, Post RM, “Stress and hippocampal plasticity”, Annual Review of Neuroscience, 1995.

なぜこれだけの効果が発現するのか、そのメカニズムに関しては分かっていないことが多いですが、良質な睡眠をとることでさまざまな好影響をもたらすように活躍してくれます。

・成長期の眠りの変化

成人にむかうにつれて、睡眠の導入に関わるホルモンの分泌開始時間が、遅れる時期に入ります。

その影響もあり、夜更かしをしたり朝起きるのが難しくなったりする傾向があります。

その他、課外活動やスマホの使用などが増え、生活習慣が変化して睡眠習慣にも影響を及ぼす可能性があります。

③成長期の眠りに大切なこと

成長期において睡眠のリズムを整えることはとても重要な要素の1つです。睡眠リズムが、崩れると睡眠不足になり、次のようなことがみられます。

1.平日の夜更かし

2.朝が起きられない

3.イライラしている

4.集中力の低下

5.スマホなどの使用時間が増える

6.休日の朝寝坊

7.授業中の居眠り  

・対策

睡眠リズムを整え、適切な睡眠時間を確保できるように、1日の生活パターンを見直すことから始めると良いでしょう。

1日のスケジュールの見直し方も参考までにご紹介します

⑴現在の1日のスケジュールを書きます。

     見直したい時間、見直せる時間のチェックをする。

⑵新しい1日のスケジュールをつくる

    現在の時間割のチェックを確認しながら

  睡眠時間を決める

      ご飯の時間を決める

      朝の時間の使い方

      日中の時間の使い方

      寝るまでの時間の使い方

見直し後の新しい時間の使い方を見つけ、睡眠時間を確保してください。

そして、新しい1日のスケジュールを1週間続けてください。

★睡眠不足が解消されると、

・集中力のアップ

・運動力の向上

・昼間の眠気の軽減

  などの変化に気づくことができます。

生活リズムを見直して一日の時間の使い方を大事にして、実感してみてください。

④まとめ

成長期にかけては、子供から大人に、変わるため、身体の変化が訪れ、成長ホルモンとの関係もあり、心身ともに不安定になることもあります。そこを十分理解することは、大事です。

そして、成長期こそ、睡眠時間をしっかり取ることが大事です^^

睡眠時間がとれていると、成長期の子ども達は自分の力を発揮できるでしょう!

その手助けとして、寝具、生活リズムの見直しはとても重要です。 是非、寝具・生活リズムを直して見てください。

自己紹介

ねむねむブログは『ねむねむはうす』のスリープマスターがお届けする快眠ブログです。

『ねむねむはうす』は滋賀県近江八幡市にある自社工場もある創業明治4年の老舗ふとんメーカーであり、nishikawaの専門チェーンの寝具店です。

 

当店にはスリープマスターが4名在籍しており、お客様の睡眠の悩みやご要望に応えるぴったりの寝具選びや快眠のアドバイスでサポートしております。

スリープマスターだけがいるお店だけが開設できるnishikawaが提供する睡眠解析サービス『ねむりの相談所』も開設しており、お客様一人一人に合った快適な眠りのご提案をしております。

「スリープマスター」とは日本睡眠科学研究所より認定される睡眠や寝具に関する知識をおさめ、認定試験に合格した者に与えられる民間資格です。寝具の事だけではなく脳科学や繊維別の特徴などを大学や研究機関の先生より様々な観点の講義を3日間受講します。

 

睡眠に関するお悩みは人それぞれ異なります。

お悩み別に解決に向けたサポート・ご提案ができるのがスリープマスターです。

 

当店では、布団のリフォーム(布団の打ち直し・羽毛のリフォームなど)からオーダー枕、大谷選手愛用のAirなど快眠のための製品を幅広く取り扱っております。

また法人企業様向けに『健康経営 睡眠セミナー』もお受けしております。

睡眠に困ったらひとまず『ねむねむはうす』

取扱ブランド:nishikawa・パラマウントベッド・京都金桝・ワコール・ワタセ

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